今回は『この10年間でハノイはどう変わったのか』というテーマで記事を書いていきたいと思います。
私が初めてベトナムに来たのは2009年です。そこから数回ベトナム旅行に来たのち、今はハノイに住んでいます。
- ハノイの街並み
- ベトナム人の生活、給与事情
- 旅のスタイルの変化
この3つの点から、ハノイに関する10年間の変化を解説していきたいと思います。
ハノイの街並み
この10年間でハノイの街並みは大きく変わりました。
ビジネス街のカウザイ(Cầu Giấy)区や、ベッドタウンであるナムトゥリエム(Nam Từ Liêm)区では高層ビルや高層マンションが立ち並び、また現在進行形でも建設が進んでいます。
ハノイにある高層ビルの代表格の
・京南ハノイランドマークタワー(2011年完成、高さ336m)
・ロッテセンター・ハノイ(2014年完成、高さ267m)
・ディスカバリー・コンプレックスA(2018年、高さ195m)
これらもここ数年内に建てられたビルです。
私が10年前に来たときはだいぶ見通しがよかったのですが、今ではすっかり高い建物が景色を邪魔をするようになりました。経済の成長とともに街並みも変わってきましたね。
しかし、ハノイにはほとんど変わっていない場所もあります。それは旧市街があるホアンキエム(Hoàn Kiếm)区です。ここは、私が初めて来た10年前から大きな変化はありません。
変わっていないのには理由があり
「外観保全のため、新しい建物は建てないように国から指示が出ている」
からです。
旧市街はハノイの一大観光地なので、国としてもイメージを守り続けるために街並みを変えたくないのでしょう。
ビジネス街や居住区に行くと近代化が進んでいることを実感できますが、旧市街周辺では昔と変わらない建物や屋台を今でも見ることができます。
ベトナム人の生活や給与事情
やはり、大きな変化はスマートフォンを持つ人が増えたことでしょう。ベトナムでは若者からおじさん、おばさんまでほとんどの人がスマートフォンを持っています。
スマートフォンは、タクシーの配車や買い物、銀行振込・決済や各公的手続きなど、日本以上に浸透しており生活に欠かせない物になっています。
また、ベトナム人の平均月収に関しては3倍近く増加。2007年頃には100ドルくらいだったのが、2017年には282ドルにまで上がっています。
参考:https://www.viet-jo.com/news/economy/180307125330.html
しかし平均給与が上がったからといっても、全員が豊かになったわけではないと感じます。
私の肌感覚ですが
『稼ぐ人と稼げない人の差が広くなった』
ように思えます。
食料品や日用品の価格はさほど変わっていません。10年前も今もコーラは1万ドン(50円)以下で買えます。下記画像にある空心菜の束とパン2つを買っても1万1千ドン(55円)です。
10年前と同じように店を出して同じ物を商売している人は、さほど収入は変わっていないはず。
一方、IT企業や技能実習生の送り出し機関など、時代の流れによって需要が生まれた会社の給与水準は高いです。これも感覚値ですが、正社員は500ドル〜が相場ではないでしょうか。
このように、時代の流れに乗った会社によって押し上げられた平均月収だと感じます。
今後も差はどんどん広がっていくに違いありません。
旅の仕方の変化
この10年間で旅の仕方もかなり変わりました。ここでもスマートフォンが大きな影響を与えていますね。
以前Tweetしましたが
【10年前のベトナム】
2009年初めて一人で海外行った。
当時スマホが発売したてで、役立つサイトは皆無。
wifiもほぼなし。
地図を片手に街を徘徊した。
地球の歩き方がやたらSinh Cafe推しだったのを覚えている。
“Sinh Cafeは安心”
“ツアーの予約はSinh Cafeで”今も書いてあるのだろうか🤔
— ごとう (@Goto_in_Hanoi) November 30, 2019
10年前はスマートフォンが発売されてすぐで、ネットリテラシーの低い人達には、
・Wifi
・Simカード
って、”なにそれ!?” 状態でした。
役に立つ旅行サイトは少なく、Google mapのような地図アプリも今ほど普及していませんでした。というか、私は10年前Google mapという名前を知っていたかどうかも怪しいです。
当時、旅をするときはガイドブック片手に街を歩いたのを思い出します。
それはそれで良さもありました。しかし目的地にスムーズにたどり着けなかったり、情報が古く閉店していたりと、無駄な時間も多く経験しています。
今では、ブログやTwitterを見れば新鮮な情報が出ていますし、なんなら直接詳しい人に聞くことも容易にできますからね。便利な時代になりました。
移動手段にも大きな変化が!
Grabといった配車アプリが発達していない頃は、ちょっとした移動はホテルで手配してもらった車や流しの(バイク)タクシーに限られていました。
街を歩いているとそこら中から「タクシー、タクシー」と声をかけられたものです。
ハノイはまだマシでしたが、10年前のホーチミンでは5m歩くたびにバイクタクシーに声をかけられていました。
「用ないから、どっかいけ!!」
と言っても50mくらいついてくるのはザラで、たまに腕を掴まれることも。街を歩くときは結構ストレスでした。
でも2018年、久しぶりにホーチミンに行ったときにはびっくりしました。圧倒的に声をかけられることが減りましたね。
だいぶお上品になったなぁと感心しました。笑
今は、交通機関の充実と配車アプリの普及もあり、私たち旅行者はおとくに効率よく旅ができるようになりました。配車や情報収集などに、スマートフォンは有効に活用すべきだと思います。
データ付きのSIMカードは空港で20万〜25万ドン(1,000円〜1,250円)、街では10万〜15万ドン(500円〜750円)くらいで買えます。
もし盗難が不安なら買い替え前の機種を使うなどして、対応してみてください。
最後に
『ハノイの街並み』『ベトナム人の生活・給与事情』『旅の仕方』と3つの点から、10年間の変化を解説してきました。何か興味深いものはありましたか?
今ベトナムは毎年5%以上の経済成長をしており、今後もしばらく続いていくことが予想されています。
ぜひハノイに来て、その成長の勢いを感じてみてはいかがでしょうか。
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